・芸能山城組の集大成
私はアキラをリアルタイムで見た世代なので
映画館でアキラを見てすぐにこのアルバムを買いました
たぶん中学生だったと思いますが
それくらい衝撃的な音楽でした
今でこそ民族音楽を取り入れたアーティストは
エニグマ、ディープフォレスト、姫神、東儀秀樹等々大量にいますが
当時は芸能山城組が唯一絶対無比の存在でした
芸能山城組は山城祥二さんをのぞいてプロの集団ではなく
他に職業を持っている人や学生の集まりで構成されている
民族音楽探求の集団で
故に初期の作品群は民族音楽の完全コピーに主体が置かれています
そしてそれプラス、山城さんが作曲をはじめ
色々なアルバムができあがりました
それの1度目の集大成と言えるのが「輪廻交響曲」です
そしてそれをさらに革新させたのがこのアルバム「アキラ交響曲」なんです
今まで芸能山城組がしてきたことの全てが詰まってます
廃盤で昔のアルバムが手に入らない今
このアルバムは芸能山城組のすばらしさを知るうえで
とても貴重だと思われます
・人声の可能性を追求した意欲作
ガムラン、ジュゴクなどの伝統楽器を基調としながら、人声に
よる多様なパフォーマンスで聴き手を引き込む。
その内容は、語り、囃し、能、声明、ケチャ、ブルガリア風の
コーラスなど、考え得る限りのバリエーションを備えている。
聴き所は、1曲目「金田」における、青森ねぶた祭りの囃しを
元にした逞しい男声合唱、7曲目「変容」の不気味な大音量の
お経のユニゾン、など多数あるが、本作の魅力の大半は、終曲
「未来(REQUIEM)」にあると言って過言ではない。
地声による混声合唱のレクイエムからはじまり、男声の力強い
サンスクリット語の呪の詠唱、そこからジュゴグが堂々と鳴り
響き、第1曲が再現される所など、凄まじい高揚感が得られる
であろう。
そして「ねむれ アキラ ねむれ…」とつぶやくように繰り返
して終わる、まさに完璧な構造のエンディングである。
このように多種多様な伝統音楽の要素を取り入れる事が出来た
のは、山城氏が長年に渡り、世界各地で民族音楽の取材、録音
などのフィールドワークを実践してきたからであり、氏の業績
に対して改めて敬意を表すると共に、本作において見事それを
自作品に昇華させ、不滅の金字塔をうち立てた事に拍手したい。
・音楽の極み
言わずと知れた、映画版“AKIRA”のために作られた組曲。
とにかく凄い! 全曲お勧めのCD。ここまで直接的に人間の声をいかした楽曲はとても新鮮で、聴いていると、その曲が持つエネルギーに私は、ワナワナと体が震えてしまいました。まさに唯一無二のAKIRA音楽。また、唱明や能などの、古典的なもののアレンジも素晴らく、無理なく聴かせてくれます。
AKIRAを観て、これは・・・! と、思った人は是非!
・芸能山城組入門に好適
アルバムの名称は「Symphonic Suite AKIRA」。オリジナルCDの発売は1988年。94年にK2スーパーコーディングで再発(VICL-23092)。音楽内容についてはアニメでなじみがあるはずなので省く。解説は読み応えあり。大友克洋はアキラの音楽に「輪廻交響楽」を念頭に置いていたと書いてある。さらに山城祥二による「交響組曲「アキラ」への道」、大日方佳代子による詳細な「曲目解説」。さらにさらに「山城組音場空間の秘密」「芸能山城組プロフィール」とオーディオファン、芸能山城組ファンにも親切な解説が続く。音は埃っぽさ硬さはあるものの第1曲「金田」、雷鳴に続くバイクの疾走がサラウンドしながら広がるかどうかが聴きどころ。第8曲「ケイと金田の脱出」、これをバンドでやると格好いいだろうなあ、と思うが、ドラムは大変そう。未聴ではもったいない。大音量再生で是非。
・最高傑作!!
劇場版「AKIRA」の音楽。多彩な楽器を使わなくても、これだけの迫力を出すというのは凄い!人間の声とはそんなものなんだなとひたすら感動する。
僕はただ単に「AKIRA」で流れていた音楽が欲しかったという理由で購入したが、このサウンドに打ちのめされ、「AKIRA」抜きにしても「これが手元にあってよかった」と何年間も飽きずに聴いている。もちろんのこと、「AKIRA」の音楽としてその世界に引きずり込まれるのも当たり前なんだけど。
曲の中には読経や能といった、普段大抵の人は率先して聴かないであろうものも、いろんなスパイスを効かせて凄くかっこよいものになっている。
「芸能山城組」でしか「AKIRA」の音楽を正確に作り出せなかっただろう。とつくづく思う。


