・十代も大人も楽しめる
この集のテーマの面白さは、『絶望先生』の中でも秀でている。そして久米田先生は、高校生の心情をよく分かっているな、と思った。奈美の「私避けてました。親と進路の話題を」なんて、高校生なら必ずあることだ。また印象に残ったのは、最後のページの「お父さんのいない日曜日」と、「ダメ時をかける少女」だった。晴美は裏表紙でも時かけのパロディになっているし、映画が名作だっただけにこのギャグも面白かった。
・結構面白い。
特に期待もせず暇つぶしにと購入したのですが、すっかりはまってしまいました。
世相を皮肉ったり、ただ単に馬鹿にしてみたり、ちょっといいことを言ってみたりと
なかなか展開が面白いです。
物語としては厭世的な先生を中心として、
個性的な生徒たちがおりなすブラックユーモアたっぷりのギャグ漫画でしょうか。
結構読み応えがあるので、この種の漫画が好きな方は満足されると思います。
ただ登場人物(女生徒)が同じような顔をしているので最初は戸惑いましたが、
意図的に書き分けに注力していないようで、それも一つの作風として私には好ましく感じました。
何か面白い漫画ないかな、と思っている方は読んでみてはいいかがでしょうか?
・久米田康治の方法
正直にいうとこの作品、最初の内はそんなに評価してなかった。
理由としては今までの久米田作品との差別化がないように思えた。
要は話の出来はいつもいいし、ピリリと効くギャグも満載なんだけれど
ファンとしてはエポック・メイキングな作品を望んでいて
もっといえばこの方法なら青年誌に移行してギリギリネタを広げるほうが
いいのでは?と思ってしまったからだ。(「いいがかり姉さんみたいに」)
だがこの6巻に関して云うとそうも云えなくなってしまっている。
1〜3巻の(悪く言えば)日和っぷりが解消されていたから。
話のキレが単純に上がっている。個人的には「原作どおり」「100万人目」
「加害者ぶり」「避暑地」あたりがツボに来たのだが、改めて見てみると
避暑地のネタは改蔵でもやってた気がするし、改蔵で得たスタイルを流用してるのは
事実なのだがそれでも重箱の隅を少年誌という枠の中で出来るだけつつく!という
理念とそれに風刺と皮肉を載せる絶妙さには流石に舌を巻く。
更に没になった企画をおまけページで復活させるという面白い試みもある。
特に小節あびるのイラストは一見の価値あり。
久米田康治的には「やりきった感」が改蔵でなかったのかな、とかも思うし
それともラブコメ、キャバクラ、冒険、青年誌とかは単なる実験作であって
今のスタイルが完成系なのかな、とも思う。
否定的なことも描いてしまったがやはり久米田康治のやっている事は貴重であるし、
唯一無二であるし、誰にも真似出来ない批評眼と情報力を宿していることは確か。
この巻で才能の健在を再確認出来たし、錆びない限りは読み続ようと思った。
ちなみに最近の久米田作品が好きならポカポカとかダーリンは読まないほうがいいかも・・・。
・仕事してんじゃん!!
自分は改蔵時代から久米田先生の作品をよんでますが今回はガラっと久米田先生のイメージが変わりました
今までは「嫌々ながらでも仕方ないから仕事しますよ」
なイメージがあった(非常に失礼)のですが今回の巻末のカレンダー…
本当に全力で謝りたくなりました
それこそ穴掘っての土下座で(笑)
久米田先生 これからも新鮮なネタをよろしくお願いします
・着眼点の面白さ
毎度毎度、社会のちょっとした矛盾などをネガティブに捉えてギャグにする風刺漫画ですが
今回も相変わらずの面白さだったと思います。
中でも僕は「逆流現象」と「それは百万回言われた」の話が面白かったです。
これは普段の自分でも「あるあるw」と思えるようなネタが満載でした。
あと新キャラも一名加わりましたね。
結構マニアックなネタが多い絶望先生ですが、それに気づけた時のちょっとした喜びが
案外この漫画の一番面白いとこなのかもしれません。