Amazonカスタマーのレビュー
・S.キングの「呪われた町」の日本版。だが、基礎にあるキリスト教的宗教観のため共感しずらい。
あらたにたてられたなぞの洋館と新しい住人の出現に前後しておこるある山村でおこる不審な死の連続。それは屍鬼による村の侵略の序章だった.本作は知られているように、S.Kingの「呪われた町」を日本の山村に設定を変えて、作り直されたものだ.恐怖が静かにはじまり。加速度的に広がっていく恐怖。人々の猜疑感。その謎に卑劣な手段をとってでも戦おうとする医師、敏雄と博愛主義者のため傍観者になる、さらには屍鬼の味方になってしまう僧侶、静信を対比させながら、生と死、食物連鎖、人の業というものを考えさせられる作品。多くの登場人物が絡み合いながら進んでいくストーリー展開はまさにキングの十八番であり、それをうまく利用している.しかし、屍鬼という存在が、吸血鬼でありながら、ゾンビであり、さらに生前の記憶を持って生き返ることで、非常に弱い存在でしかないところにいまひとつ恐怖感がない.また、このはなしは土葬が主体だった海外での文化、キリスト教的絶対神や宗教観が、ベースにあるため仏教の僧侶であるはずの静信のキリスト教徒的な発想や、小説中小説の形で語られる彼の心情が全く理解できない.城壁の中の閉ざされた楽園という設定は村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」でも出てくる西洋人的な発想だ。さらに、殺生はたとえ相手が鬼だとしても嫌だといいながら、自分も人狼になって屍鬼の親玉、しお子と逃げるシーンは滑稽でさえある.とてもよくできた小説だが違和感が強い。最後に大火により、村もほとんどの屍鬼もほろびるのだが、火葬にしちまえばいいのにと何回も思った.
・1、3、4巻は好きですが。
特に、怖くもあり切なくもある3巻から4巻は何度も読み返しました。
登場人物の人間くさい所も好きでしたが、その中で静信と沙子のファンタジーの様な2人がとても浮き、ある意味特質な存在感を表すには成功なんだろうけど感情移入できず…5巻は読み流す様に読みました。
5巻はもう読みたくないのが正直な所です。
ネタバレになってしまうので言えませんが、特に静信の行動が私には合いませんでした。
・期待はずれ
廻りがあんまり勧めるので、文庫5巻を購入して一気に読破。期待感が高かったせいか、がっかりの一言に尽きる。冗長な文章、陳腐かつ唐突な展開、よく読むと破綻をきたしているプロット、各キャラクターも書きこみ不足で、何一ついいところなしだった。この題材で文学性を期待して読むわけもなく、娯楽性を追求した上で、かつ文学性もあるのなら分かるけど、中途半端な感は否めない。恐怖を感じるには、あまりにも常套的で、先が読めてしまうし、異形のもの哀しみを描くにしては、不必要に長すぎる。
この本に対する評価が低いのは、自分がロマンチストではないからかもしれない。単細胞には理解出来ない作品かもしれないので、この評価をあてにすることはありませんが、好きでない人はあまりレビューなどを書かないであろうし、あえて一石投じてみました。
・あれ…
ハードカバーの方も読んだことがありますが台詞に違いがありますね。
違いと言っても「意味は同じだけど言葉が違う程度」ですが。
この作品は回想という形でない方が良かったと個人的には思います。
読みすすめていくなかで何通りかの顛末が想像できますが序章の時点でその1つが消えてしまうので。
推理小説読み途中に犯人バラされたような感覚が…。
・大変面白かったのですが…
大変面白く、飽きずに読み通すことができました。文庫で全5巻という尺も、登場人物の多さも、村全体を巻き込んでいくというストーリーをリアルにするため、必要なものでしょう。
ただ、それだけの大作にも関わらずどこか一抹のB級臭さが拭えないのは、あまりにもおセンチにロマンティックに描かれ過ぎた静信と沙子、ご都合的になんでもできてしまう辰巳の3人のキャラクターのせいでしょうか。特に静信と沙子の2人は少女マンガを読んでるようで、なんだか気恥ずかしくなってしまう程です。10代の多感な世代な子が読むにはいいのかも知れませんが…。と思っていたら、この作品漫画化されてるんですね。さもありなん、という感じです。
そもそもは「とにかく怖いの読みたい」ということで、この作品を勧められたのですが、残念ながら怖いとは思わなかったというか、私の求めるホラーではありませんでした。冒険活劇のような、そんな感じ。ただし面白かった、ということは再度付記しておきます。