Amazonカスタマーのレビュー
・寒い日に自宅でのんびり読むにはうってつけです
作者一流の、飄々としつつも洒脱な文体がとても魅力的な短編集。
ヨーロッパ映画のような独特の雰囲気に浸りつつ、
優しい穏やかな気持ちで読みすすめられます。
表題作「フィッシュストーリー」は映画化されているようです。
ドラマ「トリック」のような山村を舞台に、村に伝わる奇妙な風習をめぐる顛末を描いた「サクリファイス」、書き下ろしの「ポテチ」は、重力ピエロなどでもおなじみの黒澤が登場し、新たな魅力を見せてくれるので、黒澤ファン必読。
そのほかにも、各作品とも他作に連なるエピソードが満載で、スピンオフとしても楽しめる。
私は、「動物のエンジン」が切なくて好きでした。
・ニヤニヤ
ニヤニヤしながら「ポテチ」を読むってのがいいのかも。
あんまり力(ちから)を入れず書いてるのが,この頃の作風?
・ほらばなし。
今から7年前、初めての伊坂作品「陽気なギャング」に出会った。
最初の数ページでノックアウトされました。
凄い!なんだこれ!新しい!
その後、既刊のものはすべてすぐに買い揃え、その面白さを人にもすすめまくりました。
現在も新刊が出れば必ず読むようにしています。
ただ、死神の精度以降の作品は、作家としての技術はあがっているのかもしれませんが、あまり心に響きません。
面白いけど、またあのパターンか。。。そのテーマか。。。というかんじでしょうか。
この短編もそれなりには面白いのですが、どんなふうにこの作家は成長していくんだろう???という期待値が多きすぎたせいか、つい辛口に評価してしまいます。
フィッシュストーリーがよいです。
この話の核となるロックバンドの説明が単行本の折り返しのところにのっているのを最初に読んで、実在するバンドなのかと思ってしまいました(笑)。え?実在はしない・・・よね?
・これまでの別の作品中の「バイプレーヤ」を「主役」とした作品
伊坂幸太郎作品のスピンオフ的な短編集。伊坂幸太郎はこれまでの作品のなかでも、作品間にリンクをもたせている。読み手としては発見があるたびにちょっとした喜びがあるし、おもしろい遊びだ。前にもいったが、年表とか作ると面白そう。まぁ、それはおいといて。んで、この作品はその集大成ともいうような、これまでの別の作品中の「バイプレーヤ」を「主役」とした作品だ。
夜の動物園でいつも寝ている男にまつわる思い出「動物園のエンジン」。ある村伝統の元生贄儀式、こもり様の裏にある真相とは「サクリファイス」。あるレコードの無音声部分からはじまる、世界を救う物語「フィッシュストーリー」。自らピタゴラスの定理を発見する青年が、ポテチを食べながら号泣する理由は「ポテチ」。全四編のオムニバス形式。
本作品はほぼ、「ラッシュライフ」のスピンオフと言っても過言ではなく、すべての話に「ラッシュライフ」に出てきたキャラクターが出てきている。とくに、伊坂幸太郎の小説への出席率No1 を誇るのではないかと思われる黒澤が存在感を見せる。「サクリファイス」では主役を、「ポテチ」では脇役をと、軽いフットワークを見せている。また、本作のタイトルともなっている「フィッシュストーリー」は、スピンオフ要素が一番少ないが、寓話的で、映画の「ビッグ・フィッシュ」を少し思い出したりした。そう思ったら、全体的に最後にもうひとひねりほしかったなぁ、なんて思った。「ポテチ」の終わり方はさすが最近のものらしい、メリハリのあるエンディングに仕上がっている。
・書かれない内実
映画が面白かったんで、
原作を読みました。
久しぶりに、
原作を越えた映画を見ました。
それはさておき、
作者らしい短編が表題作合わせて4つ。
僕は4つ目の『ポテチ』が好きでした。
すべての事は書かずに、
セリフと雰囲気で、
内面の動きを伝えようとする。
これがうまくいくときは、
本当に上手で、まいっちゃう。
でも、
ちょっとそれが物足りないところが、
玉にキズ。
それでも、愛すべき登場人物に、
癒される思いのする1冊です。