・夢中になって読んだ!
人物キャラが際立っていていい。
特におデブの西嶋が好きだ。
独特の会話のテンポ、しゃれた表現、ストーリーの面白さ、春夏秋冬どれをとっても逸品である。
事件に絡みとられながら次第に成長していく若者たち。
青春劇でもありサスペンスでもあり、伊坂文学の奥の深さをまたまた感じ取った作品。
ひとつひとつの会話がいちいち奥深く、うーん、うまい!と唸らせる文章の数々。
・伊坂は良いね!今の日本の文壇を背負う逸材だと思います。
やるんですよ。何をって、決まってるじゃないですか。麻雀ですよ。
伊坂幸太郎の本作は舞台背景が大学で、主人公は大学生で、彼らが麻雀をやりながら話が進んでいきます。麻雀を知らなくても展開がわからなくなることはないですが、知っていると余分に面白いかもしれません。
ところで、これ、全然ミステリじゃありませんでした。強いてあげれば、時間の謎が最後に判明したのですが、これをもってミステリと呼べるかというと疑問です。でも、ミステリじゃなくても、というか、ミステリじゃないから、この作品の読後感の良さがあると思います。青春です。
・ややおとなしめ
また例によって、現実的なようで現実的でない出来事に巻き込まれる。
最後にややサプライズが待っているが、一回読んだだけだとややおとなしめの印象を受ける。
あいかわらずキャラの立て方、セリフ回しは抜群にうまい。
だが、それだけだ。テーマ性がない。
ちょっと内容が薄いなと感じる。
ただ、きちんとセリフの一つ一つの意味を考え、設定の意味付けを考えると意外と練られた作品であるようにも感じる。
特に西嶋の台詞は力強く、感動的だった。
「残念ながら、俺を動かしているのは、俺の主観ですよ」
「矛盾しちゃいけないって法律があるんですか?」
この小説の中に「売れる、小説の条件」が出てくる。
それは「ユーモアと軽快さと、知的さだ。洒落ているいるだけで、中身はない。」
この作品のことを言っているかのようだ。
しかしよくよく読むときちんと内容があるようにも感じる。
かなり序盤に、鳥井の腕に関する伏線が張られている。
意外と細かいところまで作り込まれている。
何回も読むとだんだん良さがわかってくる、そんな作品ではないかと思います。
・砂漠を進む力
・自分が関西人なので気になりますが、最初の方にちらっと出て来た関西弁の女の子はどうなったのでしょうか?
・せっかく法学部なのに法学と関係無い方向へ進んで行くんですねえ。そんなもんですか?
・ここ砂漠では前進しているつもりでも後退してたり、迷ってばかりです。それでも前進することを選びたい。というパワーを、いつも伊坂サンからもらっています。なんてことは、無いですか?
・読了後、彼ら東南西北+やませみ+鳩さん達の物語とお別れするのは寂しかったです。だけどまた別の物語で、また彼らに逢わせてくれますよね、伊坂サン?
・働く前に
大学4年生のタイミングでこの本を読めてよかったと思います。
来年から働くという人、砂漠に出る前にこの本を一度読んでみて下さい ♭