・簡単だけと゛エラく難しい質問、さて私ならどう答えるだろうか
『ふつう』って何?。こう問われたら、どのような答え方をしてしまうだろう。最後までそんな自問自答をしつつ、この書物を読んだ。私達が日常生活の中でつい安直に使ってしまうこの言葉の本当の意味を知っている人がいるのなら、是非その答えを聴きたい。この書物の筆者は所謂“健常者”と呼ばれている人ではない。むしろ精神的な意味で至極“普通”だと思う。ハンディのある人と接する時、私達は自らが相手の目線へと“降りていく”との姿勢を無意識の中にとってしまっているのではないだろうか。それは相手に対して本当は失礼な態度だったのかもしれない。相手は内心で“少しだけ貴方と違うけれどボク(私)はキミと同じ人間なんだよ、だからハンディのことなど気にせずに接してほしい。けれど手伝って欲しい時にはボクの方から頼むから助けて”と叫び続けていたのが本当の所だったのかもしれない。そう考えたら“普通”と“普通ではない”との間にある隔たりを創っているのは寧ろ“普通”と一般には呼ばれる側の一方的な思い込みに起因することがわかった。この本に救われたのは筆者が出会ってきた自らのエピソードをさりげなく話しているいることだ。しかもそのエピソードに登場する相手は彼に対して“そんなこと気にしないでもいいヨ、人間だったらごく自然なことじゃない”とごく自然体で接している姿が印象的ですらある。人と握手をする時に力はいらない、人と話をする時に早口でまくし立てる必要はない。互いに自然な力みのないありのままの姿で接することが“ふつう”を理解することへの始まり。“ふつう”は決して肩に力のはいった状態じゃない、シーソーがつり合っているのと同じこと。フラットな地面に、向かい合って一緒に笑顔で立っていること。そんな小さなことから始めれば幾分かは真っ当な社会の姿を取り戻すことができるかもしれない。漢字にルビが振られてジュニア向けに書かれているが本当に読んでほしいのは寧ろ大人達だ。
・分かりやすく、いろいろな例えで表現しているので、うんうんと頷きながら読んでいました
分かりやすく、いろいろな例えで表現しているので
うんうんと頷きながら読んでいました。
自分以外の人のことはわかっているようで、わかっていないことが多い。
自分のことだけでなく、周りの人にも目を向け声を掛けてみよう。
新しい扉が開くかもしれない。
障害があるとかないとかいうことだけではなくて、
人が人と仲良く生きていくということの大切さ、心地良さを
もう一度考えてみたい。
ユーモアを交えた、決して強引ではない言葉に
素直に耳を傾けていた。
マイペースで強引な北風には無い、
色々な人の立場を考えて綴られた
暖かい優しさがあふれた太陽のような本です。
たくさんの人に読んで欲しいと思います。
・あたりまえだけれど、むずかしいこと。
おそらく、小学生にも読めるように書かれているのでしょう。
漢字にも読み仮名がふってあり、読みやすい文章になっています。
この本の内容とはちょっとちがうのですが、先日テレビ番組で障害の軽重についてそのご家族が語っていました。
「動けなくて寝たきりになった人と、動きまわれてどこに行ってしまうかわからない人に障害の軽重をつけられるのでしょうか?」。
この言葉を思い出しました。
障害を持った人に手を差し出す時には、その人の様子をよく見て本人に助けが必要かどうか、どのような手伝いができするかを
聞いてみること。じつはこれ、健常者(あまり好きな言い方じゃないんですが)が障害者に手助けをする時だけでなく、『人間の
おつきあい』すべてに通じるんです。
…あたり前のことなのですが、なかなかできないんですよ…これが。
・本のイラストも最高!
わたしのお姉ちゃんには障害があります。知らない人がお姉ちゃんのことをどんなふうに見ているか、とか、あと、わたしもお姉ちゃんのことで感じたりすることで、思い当たることがいっぱいあった本でした。友だちからお姉ちゃんのことを「かわいそう」と言われるといつもすごくムカつきますが、ムカつく理由はいろいろあるけど、それは、友だちが「ふつうだ」と思っていることを、勝手にこっちに押しつけてくるのがムカつくんだとわかった。障害について興味がない人にも、読んでほしいと思いました。
・発見の多い読書でした
こどものための障害学の書?
商品紹介にそのようにありましたが、そうは感じませんでした。
大人でも初めて知ることが沢山ある、思い込みに支配された大人にこそ必要な本でしょう。
著者は20代前半までを弱視者として過ごし、その後ほぼ全盲になった方です。
全盲よりも弱視の方が障害が軽くて、社会で生活しやすいようい思っていたのですが、それは違うのですね。
この本でそのことが書かれています、驚きました、自分の思い込みに。
大きいリンゴと小さいリンゴではなく、リンゴとバナナなのです、障害の程度って。
まったくの別なのです、けどそういう認識はあまりしていないですよね、障害の程度で保険なんかも差があることが証拠でしょう。
高橋秀実さんの著作だったと思いますが、この国の障害者は法律で後ろ向きに生きることが禁じられている(障害者の法律に「前向きに生きることが云々」とあるのです)とあって、読んでからそれがずっと心の中に残っていました。
それは健常者が障害者はこうあるべきだという考えで、想像をした(したのかな?)結果できたものでしょう。
この本では駅の建設が似た考えで作られていることに気づきます、あまりに自分達の立場だけでものを見る行為が多いです。
たまたまどちらも国が行ったものですが、別に国が悪いのではなくて、あまりにみんなが知らないだけでしょう。
知ってもすぐには変われませんが、それでも知ることに意義があると思える読書体験でした。
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