・「何の本かわからん」と素通りされそうなのが惜しい
2008年版「ウェブ進化論」
「メタデータ」や「ソーシャルタギング」といった概念を平易な言葉で
わかりやすく説明してくれる。
また、ウェブのアナロジーで社会の進化について語られている。
描かれる未来像がいささか牧歌的というか、ぬるい感じはするけれど、
「こうだったらいいのにな」という世界観・未来観は大いに共感できる。
ところで、この本は誰が読むことを想定しているのだろう?
タギングに関するノウハウの詳細な解説とか事例の掘り下げがあるわけではないので
専門書というわけではないのだろうが、「ウェブは菩薩である」という題名で
サブタイトルがメタデータ云々では、まったく一般書には見えない。
わずかに(著者と同じく)ウェブについて語るのが好きな人だけが手に取るのかも
しれないが、現状認識から入り結論にいたるという、正当ではあるが工夫に欠ける
構成なので、この種の本を読み漁ってる人の中には、ぱらぱらとめくって
「知ってる話」「ありきたり」でおしまいにしてしまう人もいるはず。
「書きたいことを書いたのだからそれで幸せ」という感じで、ある意味で
潔いともいえるが、一冊の本として世に出す以上はもう少し商売っ気があっても
いいのではないか。
大きなお世話かもしれないが、この本がITリテラシーの低いおじさんたちに
今ウェブ世界で起きていることを説明するのにとてもいいと感じるから惜しいと思うのだ。
・目新しさがない
数年前からいろいろなところで書かれている内容をそのまま焼きなおしただけの感じ。
ただ、1〜2時間で読める内容なので、入門書としていいかも。
・メタデータ
メタデータという視点から、最近のウェブ動向が解説され、今後の展望の予測が述べらています。単なるネットサービス解説本に留まらず「分類する」ことの持つ社会的な意味を学術的な知見も踏まえつつ平易な文体で紹介されています。
・日々のタグづけで、ウェブがもっと使いやすくなる
メタデータについてのボンヤリ感がなくなった。
インターネットで画像や動画を検索するとき、思い浮かべた単語と検索結果がマッチしないことが多々あった。
それを改善したのがメタデータや、ユーザーが追加したタグだった。
従来の図書館分類法などでは、ネット上のすべてのデータは分類できない。
人間の生理的な感覚とマッチする「タグづけ」を、個々人が日常的にちょっとづつすることによって、
ウェブはもっとステキな世界になるんだと感じた。
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