・ファシリテーターと論点マップを用意しよう
実際に業務量調査を行うと、業務時間の20-30%は会議とされている。
間接部門のスタッフでは50%だった調査結果もあるほど、仕事では
会議に時間を割いている。さらに、会議のための打合せや、根回し
という「業務時間外」の作業まで含めると、考えるだけで恐ろしい。
なお、欧米にも根回しはあるが、コミュニケーション・プランと呼び
計画として作業スケジュールに明示しているらしい。意思決定前の
事前準備となるタスクとして認識されているようですね。
どの世界でも人と仕事する上で欠かせない会議の進め方を本書では
定義しています。
まず、推進役(ファシリテーター)を設けて交通整理すること。
脱線すると、それだけムダに時間がかかってしまいますから。
次に、推進役は論点を理解しておき、事前に論点の洗い出しと
関係性の明確化を行い論点マップを作成すること。
当日、会議の冒頭で議論の全体像を示すことで、参加メンバーが何を
すればよいか分かるようになりますから。
後は、会議は、論点を1つずつ議論して解消すればよい、と。
論点マップ、結構効果的です。下手に作ると会議を進めにくいため、
一度洗い出してから順序良く並べられるよう練習したほうがよい
でしょう。
・会議運営だけではなく、プロジェクトの進行までフォロー
会議運営の実践的なノウハウだけではなく、プロジェクトの進行までフォローした一冊。
会議のツール・進行、議論の方法を著者の経験を基に解説するだけでなく、プロジェクト
マネジメントでおなじみにガントチャートやWBSを使用したプロジェクト進行まで書かれて
おり、非常に実践的である。
会議の目的は何か?、会議後のアクションは何か?ということは当然意識してしかるべき
ことなのだが、本来の目的を見失ってしまっていることがある。
仕事を効率的に進めるためにも会議を有効に進め、生産性を高めるために本書は非常に
有効な一冊なのではないだろうか。
・実践的な入門書
著者自身や著者の周囲の人が使っている実践的な技術を形に
したというだけあって、実践的な内容が多いです。
文字通り「教科書」として、会議運営に関する基本的な事項を
一通り学習できると思います。
会議は準備とまとめが重要であると思っているのですが、
その点、1章の「段取りの技術」と5章の「確認の技術」で
基本的な事項がしっかりと書かれている点が良いと思います。
特に、会議の目的の設定の定義とゴールの重要性について
触れられている点が良いと思いました。
会議時間が過ぎてからバラバラと人が集まり、
いきなり本題から入るような会議が多い中では、
しっかりと準備と導入部分を仕切ることが重要だと感じます。
また、当たり前のことながら意外と意識されない下記2点についても
しっかりと触れておられる点がとても好印象でした。
・資料は相手に理解されてナンボ
・「じゃ、そういうことで」で会議を終わらせない
・会議のあるべき姿が見える
この本には、主催する側、参加する側のあるべき姿勢が語られています。
確かに自分が会議を開くときには、「とにかく皆で集まってなんとかしようよ」という
いいかげんな気持ちがあることも多かったです。
反省して今後に生かしたいと思います。
・会議をプロジェクト管理の視点から見直す
プロジェクト管理の観点からはあたりまえの「目標設定」やら「WBS」やらを会議実施管理の中に組み込んだあたりが新味を出している。ある意味当たり前のことなのだが、その当たり前のことが出来ていないのが現状ということなのだろう。