Amazonカスタマーのレビュー
・フォークスよ、もっと書いておくれ!
アクションをほどほどに抑えたフレミング・ボンドが復活。
この著者にとって1960年代のボンドの方が描きやすかったのだろう、と納得。
フレミング作品よりお色気ムードが増しているのはご愛嬌。
いずれにせよ、フォークスがボンド作品はこれきりにするというのはいかにも惜しい。
翻訳にも問題なしと言いたいところだが、98ページに登場する「ロートシルド」という単語。
原文を見ていないので断言は難しいが、おそらく「ロスチャイルド銀行」と訳すべきだったのでは
ないかと思う。
それにしても、ゴルナーが英国を憎悪した本当の理由とは何だったのだろうか。
・正統派ボンドの復活
イアン・フレミングの原作のファンです。これは、すでにご存知のようにイアン・フレミングの"007"の続編。大変楽しく読みました。セバスティアン・フォークス氏は良いですね。この調子でもう一冊書いて欲しいです。"ゴールドフィンガー"を思わせるテニスの試合や、"ロシアから愛をこめて"や"ドクター・ノー"を思い起こさせるようなシーンや登場人物。もうほんの少しやりすぎると単なるパロディになってしまいそうなところをぐっと堪えている。一線を超えないようにしている。そういうところにストイックなセクシーさを感じてしまいます。文学的にもなかなかに味わいのある情景描写がそこかしこにあり、読書の楽しみをじゅうぶんに与えてくれる満足のいくスパイ小説となっています。ボンドらしい行動の仕方、というかあり方として特に印象深かったのは、ボンドはRailway Hotelに可能な限り泊まるようにしているという下り。この何気ない一行でフォークス氏がどれだけフレミングの原作に敬意を払っているかが分かり、同時にファンとしてくすぐられたような感じもして、感慨深いものがあったのです。
・ボンドファンよりもフレミングファンへ向けた作品
イアン・フレミング生誕百年を記念して、文芸作家のセバスチャン・フォークスが執筆した新しいジェイムズ・ボンドの本です。といってもレイモンド・ベンソンの後を継ぐシリーズではなくて、フレミングの「黄金の銃をもつ男」の後の話という時代設定です。
良くできているなというのが、正直な感想です。フレミングの模倣としては、ロバート・マーカムの「孫大佐」よりも出来がいいと思います。フレミングの未発表原稿と偽って発刊しても、疑わない人が多いのではないでしょうか?
フレミング独特の回りくどい文章や蘊蓄にあふれるインテリ気質の描写など、ボンドファン(というよりはフレミングファン)が満足できる作品に仕上がっています。
・帰ってきたボンド
イアン・フレミングさん生誕100周年を祝い執筆された007シリーズ最新作。007好きの私にとってはなかなかの良作でした♪今作はフレミングさんの遺作『007/黄金の銃を持つ男』の続きという形で幕を開けます。ボンドも40代になり、さすがに気力も衰え始め引退を考えますが英国を滅ぼそうと企むゴルナーたる男の野望を滅するべく再び奮起する、というストーリー。ボンドガールはスカーレットと名乗る女性で従来のボンドガールよりもどこか現代的なキャラクターで面白いです。(ちなみに今回はQの秘密兵器は登場せず)また文章も現代的で読みやすいし、何より各章が短く構成されていて読む時間があまり無い人でも丁度よく区切りが付けられるという点が嬉しいですね。きっと原作を初めて読む人でも昔からのファンの人でも楽しめると思いますよ(^^)
・イアンフレミングの継承者
映画「慰めの報酬」では死んでしまうマティスがこの小説では生きている(もちろん原作では一度も死んだことはない)。
ジェームズボンドは若き日の面影はない。引退するかしないかで迷っているし、なんといっても女の誘いを断る。フィリックスレイターからも引退されたと思われている。でも運動神経は健在。テニスを短期間でマスターしゴルナーをうち負かす。任務中でも四十過ぎとは思えない活躍だ。
敵は題名にもあるように猿の手を持つ悪魔だ。イギリスをかなり憎んでいる。
この作品の舞台は一九六七年。「ベルリン脱出」の正式な続編である。だが、フレミングの文体とは多少異なる(訳者もかわっている)。
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