・二つの光とやさしい影。
流れるような独特の絵が醸し出す微妙な「間合い」で読ませる作品です。
ヒカルとリヒト(Licht)、青春を駆け抜ける二つの光がそれぞれに、
時につたなく、時にぎこちなくても、うそのない気持ちを自分の言葉で
伝え合おうとする姿が繰り返し丁寧に描かれ、これぞ王道!という感じがしました。
そしてハラセン。
二人を守ってやりたい気持ちとちょっぴり悪魔な気持ち(笑)の間で、
はからずも翻弄されてしまう大人として魅力的に描かれています。
見守っていたつもりでも、二つの美しい光があっという間に自分の手をすり抜けていく様に、
卒業していく生徒と残される先生という図式も重なって、優しい影・ハラセンのせつなさ
(と一言で表せない複雑さがありますが)を感じます。
主人公の二人に負けず劣らずのキャラだったので、
雑誌の方ではそのハラセンを主人公にしたバージョンが連載されているとのこと、
単行本化が楽しみです!
・笑った笑った
こんなにも堂々と人にオススメできる作品には久しぶりに出会いました。
切ない・ときめき・感動といった感想は皆さんがお書きになっているので、敢えて私は笑えたトコロについて。
草壁くんと佐条くんの会話にはとにかく笑いました。草壁くんのちょいアホな部分と、佐条くんの真面目さ&テンポのずれ。
この二人だからこそ、の絶妙なやり取りでした。
ツボだったのは、「くさめ」のくだりと(これは冬)、「恥部を」うんたらかんたらの部分です。佐条くんの反応が面白い。
そして草壁くんは愛すべきアホ。
うーん・・・読み終わりたくなかったー!
これからも大切に大切に読み続けたいお話です。
中村先生に拍手!!!
・私は女なのに…
女を忘れていた。 幾つになっても何度めの恋愛でももっと彼らの様なピュアな人で有りたい。。。と、思わせてくれた。好きになるのは理屈出はないし、でも、何かを履き違えてはイケない。人を思うのに男女は関係ない。人を好きになりたい!と、思わせてくれた一冊です。
・切ない余韻
あの『同級生』から2年、待ち望んだ完結編です。
未来を見つめながら今を必死に生きる二人を、まるで自分自身が恋をしているような気持ちでずっと見守ってきました。
だから、確実に少しずつ大人になっていく佐条と草壁が愛しくて、同時に凄く寂しくもなりました。
きらきらして、かわいくて、時にじれったく、時に大胆に、胸を撃つ。
青春時代の美しさをここまで繊細に書き上げた作品はあまり無いと思います。
いつだってまっすぐぶつかってくる草壁の態度に、佐条の心が解きほぐされていく様子が微笑ましくてたまりません。
近付いては離れ、また近付いては悩み、喧嘩して、仲直りして、もっと好きになって。
触れたら壊れてしまいそうな儚さの中にも、燐とした一筋の強さが見えるのは、お互いをただ強く想う汚れない気持ちからでしょうか。
こっちが赤面するくらいのバカップルぶりも見事にパワーアップしていて、最高です。
そして、ハッピーエンドなのについ涙が零れるラスト。
読み終えたあとに残る言い様のない切なさは、きっと佐条と草壁の心の内なのだと思います。
これから先どうなるかなんて見えなくて、それでももう同級生でいられないことはわかっているから。
ひたむきに純粋で、毎日が輝いていたあの頃。戻れないからこそいつまでも大切に胸に刻まれ続ける記憶。
学生時代ってやっぱり特別で、かけがえのない瞬間で満ち溢れているものですね。
どうか数年後も、二人が笑顔で寄り添っていられますように。
そう願わずにはいられません。
何度も読み返して、何度も二人に会いたくなる、そんな素晴らしい作品です。
・生涯でNo.1でありオンリーワンの作品です!!!
この作品に出会えた事に感謝しています。初めてレビューを書きましたが 書かずにはいられないほど感動しました。毎日読み返しています。OPERAで連載していた時もAmazonで注文して読んでいたのですが こうして単行本になって続けて読むと 映画の世界に引き込まれるような気持ちになります。ひとつひとつのシーンが繋がっていて 卵焼きを食べさせてあげるシーンなど 最初は自分で食べてと言うんだけど 少し経って 食べさせてあげたり もー胸がキュンとなります。佐条も草壁も原先生もでてくる人がみんないい人で素敵です。終わってしまって寂しくて切ないですが最高の最終回でした。本当に生涯でNo.1であり オンリーワンの作品です。中村明日美子先生に感謝です。