・自殺がとても大変で面倒で割に合わないことがよくわかる本
その名の通り、自殺に関する話がズラズラと書かれた物騒な本。
興味本位で読んでみるにはいいが、自殺願望がある人が読むと
自殺がとても大変で面倒で割に合わないことがよくわかる本でもある。
第一章となる部分はイマイチで、これが本の半分を占めるが
内容としては生命保険に関することがほとんどで
保険の下りるケース、下りないケースや具体的な額などが
実例を挙げながら紹介されている。
また、死亡した場合にかかる経費のようなものや
遺族がもらう年金に関しても細かく載っている。
ただ、それは話としては面白いものではなく
どちらかというと制度や規約の勉強にしかならない。
話のネタとして面白いのは第二部となる部分だ。
薬物や飛び降り、首吊りなど自殺の種類別に
その手間と経費、確実性などを細かく説明している。
実例も多々挙げられており、手軽で確実に死ねる方法がなかなかないこともわかる。
・金がすべてか
突っ込みどころが多すぎて、困る作品。
現代の拝金主義の象徴。
一番初めの帯だけ書かせてもらおう。
『死んでから後悔しても遅すぎる』
そう書かれても、死んだら後悔する余地はない。
遺族は迷惑するかもしれないが。
本当に自殺してしまう人の何割が、そこまで考える余裕があるのかはわからない。
だから、考えられれば、苦しみながらもいき続けるだろうし、考えられないほど追い込まれていれば、何も、こういった手合いの本は必要なく死んでいく。
自殺を完遂できた人間は本書には関係ないが、未遂に終わった人間を、必要以上に苦悩に追いやり、罪悪感に苛ませることになりかねない。
それから、現在、自殺者、自殺した人間の遺族への目は冷たいと言う記事を読んだ。戒名に(これも金が掛かるのだが)『自戒』と言う文字が入るとか。
生き続けても金は掛かるし、迷惑も掛ける。
そうやって、自殺しないで死んだとしてもやはり金がかかったり迷惑をこうむったりする場合もある。
自殺を助長しない。
止めたい。
そうなのかもしれないが、残念ながら、人間は損得勘定でのみ生きているのではない。
・自殺のコスト
参考には なるけど 自殺を考えてる人には かえって 良くない。
・まさに参考になる「死ぬ前に読むべき」本
著者が雨宮処凛氏である、というのはずっと後になってから知りました。
(映画「新しい神様」での彼女からは想像もつかないくらい極めて冷静な文章)
内容はまさに「コスト」に絞ってあります。
それだけに、冷静に自分の場合なら、と客観的に考えることができます。
著者自身が自殺未遂を図ったこともあるせいか、
かゆいところに手が届く、そんな一冊になっています。
自殺を考えている、いないに関わらず、一度は眼を通しておいても良い本だと思います。
・自殺にまつわるお金のお話だ
自殺にまつわるカネ、マネー、お金のお話。気になる保険金、周囲に迷惑をかけた場合に請求される損害賠償、致死量に至るクスリを購入するお値段等、あらゆる値段が網羅されている。なかなかよく取材されているし、豊富なケーススタディが興味をそそる。自虐的でクールな文体もいい。さすがは自殺(未遂)体験者の文章だ。
自殺前に気合いを入れて読みにかかる本というよりは、豆知識本としてサラッと読んだらよろしい。