Amazonカスタマーのレビュー
・美しくない演奏
この録音の芝居がかった演奏はプロデューサーによる恣意的な演出が感じられる。この第九は、運命に翻弄された傷だらけの指揮者へのシンパシーなくては聴けない演奏だ。
・音源問題が残念
この演奏と異なる本番らしき音源がバイエルン放送にあり輸入盤として発売されている。本盤は編集の跡があり、ゲネプロとの編集の可能性があるといわれている。バイエルン盤は録音も自然で、コーダも決まっている。大部分が明らかに本盤とは別の演奏。このあとにあらためて本盤を聞くと、演奏前後の拍手も、有名なフェルマータの部分でのクレッシェンドなど不自然な部分が多いのは確か。本盤の演奏の価値が決して下がるわけではないが、戦後のバイロイト再開記念という歴史的意義のあるライブだっただけに、それに乗せられてきたのかと思うと残念です。バイエルン音源の演奏が聴けるようになったので是非そちらも聞いてほしい。
・名演です
聴きましょう。損はさせません。聴くたびに感動できます。聴くたびにその演奏の深遠さを感じることができます。「超」が付く位の名演奏です。ベートーヴェンの第9の決定版だと思います。私個人としては第4楽章が特に好きです。
・やはり一聴に値する熱気のある演奏です
第二次世界対戦で中断していたバイロイト音楽祭が再開された初日の演奏を録音したアルバムです。そういった時代背景、指揮者がフルトヴェングラーであること、曲がベートーヴェンの第9であること等々により、非常に人気の高いアルバムです。長い戦争が終り、ようやく、また音楽を聴くことができるようになったことを喜ぶ指揮者、オーケストラ、観客らの喜びが伝わってくるような熱狂的な演奏になっています。このアルバムを持って、録音が古い、フルトヴェングラーの解釈が作曲者の意思とは違う、オーケストラが指揮のテンポについていけない部分がある等々の難癖を付けることは簡単なのですが、音楽の一期一会性、また、果たしてスコア通りに指揮することのみが正しいのか等を考えた場合、やはり、この演奏の熱気は一聴に値すべき物ではないでしょうか。但し、一番最初に聴く第9あるいはクラシックとしては、より録音の良い物を聴かれるのをお奨めします。
・魂の音楽芸術
発売以来半世紀に渡り何万もの人に感動を与えてきた名盤に付け加える事は何もありません。
ただ未体験の方に紹介することがあるとすれば、世評に言われるように音質も悪くなければ、おどろおどろしくロマンティックな演奏でもありません。基本的ライブラリーに向かない云々・・・何故?。
安全運転とキズのなさだけに神経を配った昨今の演奏とは違い、情熱と魂の込められた真の音楽芸術です。私も上のような評論にはさんざんだまされました。
元々あまり音の良くない音源でしたが、特に最近の音質改善盤(?)は音色も削ってしまっているようです。LPからの板起しに生々しく美しい音質のものが増えてきました。(デルタ社DCCA-0029:素晴しい音質!!!)
また、同じくフルトヴェングラーに、バイロイト盤より落着いてスケール大きく合唱も美しいルツェルン'54盤、音質劣るものの迫力と熱気のベルリン'42盤があります。他の演奏に出資するくらいなら、こちらを体験すべきです。
無心に音楽だけを聴いていただければ、この演奏が「感動を強制するようなもの」ではないことは分かる筈です!!