・Paul McCartney はヴェジタリアン
ポールはある日の午後、遅めの昼食を取ろうとしていた。広大な自宅の敷地で草を食む動物が窓から見えた。平穏とのどかさ。さて、お昼にするか。テーブルの上には窓の外にいる生き物の肉(死肉)がステーキという名で置かれた。その日からポールは一切、動物の肉は食べていないそうです。
・「いのちの作りかた」ともいえる
『生命体の本質とは他者を殺し食べることにある、近代社会の中では見えにくいその約束を最もストレートに受け止めなければならないのが狩猟民族である。約束とは言いかえれば血の匂いであり悲しみという言葉に置き換えてもよい、、、、』
この映画をみて 星野道夫さんのこの文章をおもいだしました。
成長はもちろん、生命の誕生までも人工的に管理されている様子を淡々とみせる、ミニマルでアーティステックでもある映像には生命感がなく、工場で誕生、成長していく動物や植物は生命体なのか、生命とはなんなのかと考えさせられてしまいました。
いのちをいただいているということを知る、それ以上に、そのいのちを人工的に大量生産しているという現実にショックをうけました。
・かなり人を選ぶ作品ではあるだろうが、一定の価値はあると思う
90分ほどのドキュメンタリー映画で、セリフもテロップもないまま
肉、魚、野菜、果物などが生み出され、出荷されていく様子が
延々と流れるドイツの映像作品。
最初に目に付くのが機械化のクオリティの高さ。
作物の栽培や収穫において、効率化のために大半の作業が機械化され、
ひとつの目的だけに合わせて作られた設計思想に感心する。
ただ、農作業の部分は目的を読み取るのが難しいので
せめて扱っている作物の名称や
行っている作業内容ぐらいはテロップで表示して欲しかった。
肉が出荷されていく映像では当然ながら牛・豚・鶏が
世話された後、殺されてきっちりと食肉へ変化していく様子が流れる。
もちろん血や内臓、骨などもそのままに映るので
人によってはかなりショッキングに感じるだろうが、映像的に一番見応えがある部分なのも事実。
やたらと筋肉質な身体を持つ巨大な牛が
電気ショックによって一撃で死に、一気に逆さ吊りにされるインパクト。
よく研いだナイフでスッと切ると、驚くほど大量に流れる血液。
小柄な豚の身体は流れるように死体に変わっていき、
逆さ吊りの身体に機械が刃を入れるとドロッと内臓が出てくる。
大きなハサミで淡々と足先を切っていく作業員。
グロテスクに見える内容だが、我が日本でもどこかで行われている作業だし、
そうやって処理された肉をみんなが食べている事実。それを再確認できる。
最高に効率化されている加工工場では
家畜はただの材料として扱われていることがわかる。
毎日同じ作業をしている作業員はあまりにも淡々としていて
ネジでも締めるような滑らかさで家畜の身体を処理していく。
序盤は野菜や果物が中心だし、淡白すぎて退屈にも思えたが
肉や魚の部分が始まると大きく惹きつけられた。
かなり人を選ぶ作品ではあるだろうが、一定の価値はあると思う。
・邦題で先入観を持たずに、ひとまず多くの人に観てほしい
この作品は活動家や利害関係者が一定の価値観を訴求するために製作した啓蒙映画ではなく、普段我々が口にする食品がパッケージとなってスーパーマーケットに届く迄に、眼に触れることのない食品産業の大量生産過程を淡々と客観的に映し出すこと意図したもの。そもそも我々は毎日何を食べているのか、意識しなくても論理的には知っているはずのことが、映像という形で改めてオープンにされる。
それを観た消費者が何を感じ、どのような意見を持つかは、それぞれの自由意思に任せる、謂わば映像素材。だからこそ敢えてインタビューもナレーションすら無い無声映画で完結。「もう肉は買わない」と思う人もいれば、「感謝の気持ちを持って食べ続ける」と思う人もいれば、「だからなんなの?」と思う人もいて然るべしというスタンス。または、生命云々より、まるでSFの世界のように流れ作業的に粛々と作業が進められる機械的現場や労働者の表情の映像そのものに強い興味を持つ人もいるかもしれない。
故に、原題(英訳を見る限り)の“Our Daily Bread”は、日本人が「ご飯」を比喩的に「食事」の意味で使うように、「私たちの日々の食糧」(つまり、肉や魚や野菜や果物や穀物など包括的に)というニュアンスで、思想的中立性を保っている。しかし邦題では『いのちの食べ方』と、一定の価値観に誘導するようなフレーズにすり替わっている。これでは、1)日本人は皆、命(=動物や魚)を食べるという事を大前提に、2)「命あるものに感謝の気持ちを込めて食べましょう!」と働きかけることがテーマの作品のような印象を与える。
洋画や洋楽に違和感のある邦題が付けられることは多々あるが、今回のように作品の根本的意図ならびに海外で評価されたポイントからズレた形で配給されるケースは日本人として残念。
・とても分かりづらい
環境問題や命の尊さや生かされているということに意識を向け、共に歩んでいる主人と二人で観ました。
おおよその内容は予想した上で、実態を知りたいという目的で観ました。
感想は、ただひとこと、分かりづらかったです。
こういうビデオは、多くの人に真実を知ってもらうという意味でとても貴重だと思っています。
ただ、作り方の問題です。
これはいったい何を映しているのか、それが何なのかさっぱり分かりませんでした。
例えば、農薬を散布しているのか、それとも水をやっているのか、それともこれは肥料なのか?という具合です。
生産しているものも、そのものがいったい何なのか?全く分かりません。
肉?らしいものがたくさん吊り下げられているのも映されましたが、本当に肉なのか、そして何の肉なのか?それも分かりません。
というのは、テロップも説明の言葉も何もないのです。
言葉は一切なく、ただずっと延々と映像が流れているだけです。
私がもしこういう映画を作るとしたら、まずスーパーで売られている食品をひとつクローズアップします。
そしてそれがいったいどのような方法でどのような経過を経てここに並んでいるのか、それを映像に説明の言葉を加えながら現状の真実を分かり易く伝えます。
例えば、豚肉だとします。どのように生まれ、どの様に育って(どんなエサを食べて、どんな環境で)、どの様に屠殺されて、どのように加工されているかを順番に見ていきます。
このDVDでは順不同だし、説明も何もないし、何の食べ物やら、さっぱり分かりませんでした。
見ていて眠くなってしまう内容でした。
もうちょっと作り方を考えて欲しいという思いで、辛口ですが★1つとさせていただきます。